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狂おしいほどイケメンのブログ

最高にイケメンってやつだ心が

「経済政策で人は死ぬか?」を政治家は読むべき

 

不況下で歳出削減をするとより不況を深刻なものにし長引かせるというのは、経済に興味を持って色々情報を得るうちに知った。
詳しく知りたかったので本を読んだ。

「経済政策で人は死ぬか?」は2人の公衆衛生学の専門家が各国の不況下における経済政策が国民の健康状態や生命にどう影響を与えるかということをまとめた論文を一般向けに読みやすくしたもの。

2人とも経済的困窮を経験したことが彼らをこうした研究に向かわせた。

大恐慌の時のアメリカのニューディール政策の実施は州ごとに差があり、ソ連共産主義体制崩壊アジア通貨危機、また記憶に新しいリーマンショック後の対応も国によって異なりそこから多くの教訓が得られた。

結論を言えば不況下で緊縮財政を進めるような愚行は止めて、雇用創出や公衆衛生などの社会保護政策に投資をする方が景気を回復させることができ債務も減り、国民の健康も守られるようだ。

 

ソ連崩壊の際にはモノゴーラドと呼ばれる単一の産業や企業に特化した都市の工場が連鎖的に倒産していき、職と共に社会保護制度を失った人々(特に若年層)が酒に溺れ死んでいった。

工場都市イジェフスクの例では、生産年齢の男性死亡者のほぼ半数は危険な飲酒(過度の飲酒や非飲料用アルコール摂取による被害を含む)が原因だった。またロシア全体で見ても、一九九〇年代の生産年齢の男性死亡者の、少なくとも五分の二は飲酒による死亡と考えられ、旧東側諸国で言えば四〇〇万人に上ると推計される。

ロシア人男性の平均寿命が3年で64歳から58歳まで下がったのだから恐ろしい話だ。

このような事態が起こった原因は急激な市場経済への移行と民営化と見られている。
しかし旧東側諸国の全てがロシアと同じ道をたどったわけではなく、社会保護制度を維持しながら漸進的な改革を行ったベラルーシポーランドなどではむしろ国民の健康状態は改善した。

この急激な改革は多くの経済学者やロシアに融資したIMFなどの国際機関によって勧められた。

 

外資の過剰流入からバブルが起こり、ヘッジファンド空売りをきっかけに巻き起こったアジア通貨危機においても、IMFのありがたいアドバイスを聞き入れて融資を受け予算を削ったタイ、インドネシア、韓国では国民の貧困率、自殺率が上昇し、IMFの支援を断り財政出動したマレーシアでは被害は最小限に抑えられた。

医療支出まで削減したタイではHIVの感染が増え、感染症による死亡率や幼児死亡率が上がった。

 

これらと被害の程度や状況は異なれど同様のことがリーマンショック後の各国でも起きている。IMFやドイツから度重なる緊縮を迫られてきたギリシャもひどいことになっているし、スペイン、イタリア、また自発的に緊縮と国民皆保険制度改革を進めるイギリスなど。

だが大不況にあってもその影響を食い止められた国もある。

失業の増加は鬱病や自殺の増加と相関があるがフィンランドスウェーデンの事例から、失業対策に予算を適切に配分すれば対応できるようだ。

この研究内容は英ランセット誌に掲載されたが、そこにはALMPの効果に関する試算も入れてある。わたしたちの試算によれば、六四歳以下の場合、失業が一パーセント増えると自殺が〇・七九パーセント増えるが、そこで平均的なALMPに一人当たり一〇ドル相当の投資をすると、自殺の増加を〇・〇三八パーセント低く抑えることができる。

 

日本で公衆衛生の予算まで削減しようとするとはさすがに考えにくいが、1997年に消費税の増税や緊縮財政が敷かれ、金融機関の破綻も重なり自殺者数が大幅に増え三万人を超えた。

2010年から減少しているが、今後の政策次第でどうなるか。

消費税の5~8%への増税に多くの経済学者や評論家が賛成していたが、結果経済成長はマイナスになりまだその影響は尾を引いている。

10%への増税は普通に考えてありえないし、むしろ減税すべきだ。

 

www.nikkei.com

headlines.yahoo.co.jp

 

これらの世迷言に耳を貸してはならないことは歴史からはっきりしている。
増税の前にやることがある」といった論点ずらしに乗ってはならない。
議員の歳費を減らすだの、定数削減だの、身を切る改革だのそんなものはどうでもいい。

大体国民が失業したり鬱病、自殺に追い込まれるのに対して、国会議員は歳費減るだけって痛み分けでもなんでもないだろ。

せめて増税推進派の国会議員財務省のお偉いさんが毎日タンスの角に5回以上足の小指ぶつけてストレスで鬱病にでもならねーと納得できねーよ。

いやそれでも納得しねーよ。

 

俺の顔には小さな穴が空いている。
顔にできたいぼのようなかたまりを病院で切除したが、その後病院に行くのが面倒だったし金の節約のためと、それ以上の治療は行わなかった。

自然に治るかと思っていたらそのままになっている。
そのためたまに人から「何で顔に穴空いてんの?」と聞かれるし、なぜか爆笑されたこともある。面倒くさい。

 

個人の顔に空いた小さな穴なら問題はないがこれが国家であったら問題は異なる。


いい加減にしないと「失われた20年」どころじゃなくなるぞ。

 

経済政策で人は死ぬか?: 公衆衛生学から見た不況対策

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